千葉から通いやすい23区東部の学校に異動しようと考えています。
それぞれの区の教育はどうなっているのでしょうか。
23区東部では、各区で特色ある教育が展開されています。
公募で区を選んでいる段階の先生は、各区の教育施策を比べて、自分の持ち味を活かせそうな区を見つけてみてください。
今回は、23区を4つに分割した時に、東部にあたる、 足立区、葛飾区、荒川区、台東区、墨田区、江東区、江戸川区の特色ある教育に目を向けて紹介していきます。各区の教育委員会がHP上で公表している内容をもとに比較していきます。
異動を希望している教員だけでなく、保護者の方も自分が住む自治体やこれから住もうと思っている自治体の教育に関心を持っていただけたら嬉しいです。
それぞれの区の教育に小学校教員目線で私のツッコミも入れていきます!
足立区
・約30種類の会計年度任用職員等を設置。学校の負担軽減等に取り組む。
・「教科指導専門員」を配置し、教員経験豊富で教科指導に秀でた専門員による指導・助言がある。
・キャリア・パスポートとして『夢デザインシート』を活用。小学校1年生から4年生、小学校5年生から中学校3年生の2分冊で構成された『夢デザインシート』は、発達段階に応じて「なりたい自分」を意識でき、より効果的なキャリア形成を図ることができるようになっている。
学校をサポートしてくれるスタッフが多いことは教師にとって本当に助かります。
また、子どもを見る大人の目が多いことも、いじめや非行の早期発見につながり、家庭としても安心できます。
葛飾区
・都の北東の端に位置し、埼玉県と千葉県に面している唯一の区。
・「自ら進むべき道を発見し、それに向かって、自信と誇りをもって歩み続ける子供」の育成に向け
て、「かつしかっ子」宣言を示している。
・各学校で、かつしかっ子が取り組む「かつしかっ子学習スタイル」と、教師が授業で取り入れていく指導方法を示した「葛飾教師の授業スタンダード」を定めている。
・ICT を活用した教員の指導力の向上や、PDCA サイクルに基づいた授業の充実に向けた取組を推進。
・全教室に電子黒板や1人1台タブレット端末等を整備している。
「かつしかっ子」を推してますね!
授業スタンダードに地域性って必要なのでしょうか…
慣れるのが大変そうですが、区の研究会は一致団結していそうですね。
荒川区
・「荒川区学校教育ビジョン」を掲げ、「未来を拓き、たくましく生きる子どもを育成する」という目標がある。
・ 荒川区版レッスンプランに基づき小学校1年生から英語教育を実施。
・各学校に、 ALT と日本人のアドバイザーを配置。
・タブレット PCを1人1台体制で授業を実施
・区内全校に学校司書が常駐している。図書館を活用した授業の実施ができる。
1年生から英語教育を行っている区は、他にも多くあります。
荒川区では各学校にALTとアドバイザーが設置されていて、日常的に英語や異文化理解に親しめる環境が整っていますね。
台東区
・上野や浅草、谷中、隅田川など歴史と伝統に恵まれた地域。
・学びのキャンパスプランニングと呼ばれる、区内の博物館・美術館などの文化施設、区にゆかりのある企業・団体・学識経験者と連携したオリジナルのプラン。
・魅力ある教育活動の推進
歴史や伝統がある台東区だからこそできる教育がキャンパスプランニングですね。
地域に教材があるということは、学ぶ側にとっても歴史を身近に感じられる良いきっかけになります。
地域学習で、郷土愛も生まれ、子どもにとってのふるさとという感覚を持つことができます。
墨田区
・学力向上推進
令和2年度には4年連続で学力向上を達成
・電子黒板機能付きプロジェクターの設置
・GIGA スクール構想に基づく全児童・生徒へのタブレット端末配備
4年連続学力向上は、1年目が低かったんじゃないかと心配になります…
電子黒板と電子黒板機能付きプロジェクターでは、好みが分かれます。
子どもたちが操作しやすいのは、電子黒板かなと思いますが、高いからなかなか導入できないいんですよね。
江東区
・令和3年度中に指導者用デジタル教科書を全校へ導入し、児童生徒の1人1台タブレット端末等の使用に適した高速処理が可能な校務用 LAN の構築を予定。
・小 1 支援員、学習支援員、スクールサポートスタッフ等、教員の負担軽減を目的とした多様な人材の全校配置。
・「Challenge Wednesday」の設定
毎週水曜日の時間を効果的に活用し、課題解決を図る取組み。
午後の時間は教育研究会や校内研究会等を各校で実施する。
原則、児童生徒は5校時で下校、教員は定時で退勤する。
水曜日の午後に研究会やって、定時退勤とはなかなか難しい取り組みをしています。
毎週水曜は5時間目までと分かっていると、家庭としては、習い事の予定が立てやすかったり、出かける予定を入れられたりして助かります。
江戸川区
・「誰もが安心して自分らしく暮らせる江戸川区」を掲げ、共生社会の実現に向けた取組み。
・2021 年度は、「SDGs未来都市」(内閣府)に選定されている。
・文科省の教育課程特例校として「読書科」を設置し、 学校図書館や地域図書館を活用した探究的な学習を推進している。
・運動機会を積極的に作る取り組み。
全小学校で休み時間の「運動遊び」、全中学校で体育保健科の「主運動につながる補助運動」を実施。また、複数部活動への参加やレクリエーション部の導入を進めている。
「読書科」の設置は、子どもが本と触れ合う時間を確実にもつことができ、意味のある取り組みになりそうです。
調べ学習の際に学校図書館や地域図書館のサポートがあると、本が集めやすく学びが深まりますね。
まとめ
23区東部の区では、それぞれ特色となる教育がはっきりとしていました。
足立区:約30種類の学校サポーター
葛飾区:葛飾教師の授業スタンダード
荒川区:小学校1年生から英語教育
台東区: 学びのキャンパスプランニング
墨田区:学力向上推進
江東区: Challenge Wednesday
江戸川区 :読書科
区で統一されたカリキュラムがあることで、学校の全職員の理解を得て学習に取り組むことができます。
自分が異動先で実践したいことと、一致する区を深堀して公募に備えましょう!
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